【ドローン規制法|飛行禁止エリアの設定】
1 ドローン規制第1弾|ドローン規制法|立法プロセス
2 ドローン規制法|飛行制限|基本
3 ドローン規制法|小型無人機|定義
4 ドローン規制法|特定航空用機器|定義
5 ドローン規制法|飛行禁止エリアの設定
6 ドローン規制法|違反に対する措置・罰則
7 ドローン×法規制|第2弾=平成27年改正航空法
1 ドローン規制第1弾|ドローン規制法|立法プロセス
日本でのドローンに対する法規制の立法プロセスが進んでいます。
『第1弾』と言えるものが『ドローン規制法』の新たな立法です。
<ドローン規制第1弾|ドローン規制法|立法>
あ 正式名称
国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律
い 略称
ドローン規制法
小型無人機飛行禁止法
う 公布
平成28年3月18日
え 施行
平成28年4月7日 | 一部を除いて施行された |
平成28年5月23日 | 残部も施行された |
※ドローン規制法附則1条
2 ドローン規制法|飛行制限|基本
ドローン規制法の内容は一定エリアの飛行禁止です。
このルールの基本的事項をまとめます。
<ドローン規制法|飛行制限|基本>
あ 飛行エリア制限
『小型無人機等の飛行』について
→『対象施設周辺地域』の上空では禁止する
一定の例外はある
※ドローン規制法8条1項
い 規制対象=小型無人機等の飛行|定義
次の行為のことである
ア 『小型無人機』を飛行させることイ 『特定航空用機器』を用いて人が飛行すること
※ドローン規制法2条5項
規制対象の中で使われる用語の定義を次に説明します。
3 ドローン規制法|小型無人機|定義
ドローンに該当する法律上の分類が作られました。
<ドローン規制法|小型無人機|定義>
次のいずれにも該当するもの
ア 航空の用に供することができるイ 構造上人が乗ることができないウ 遠隔操作or自動操縦により飛行させることができる
※ドローン規制法2条3項
4 ドローン規制法|特定航空用機器|定義
ドローン規制法は『無人』の機器だけが対象ではありません。
『特定航空用機器』も規制対象となっています。
この定義をまとめます。
<ドローン規制法|特定航空用機器|定義>
次のいずれにも該当するもの
ア 航空機以外の航空の用に供することができる機器であるイ 当該機器を用いて人が飛行することができる
※航空法2条1項
※ドローン規制法2条4項
5 ドローン規制法|飛行禁止エリアの設定
ドローン規制法のメインとなる内容は『飛行禁止エリアの設定』です。
飛行が禁止されるエリアをまとめます。
<ドローン規制法|飛行禁止エリアの設定>
あ 重要施設|抜粋
ア 国会議事堂・議員会館・衆議院議長・参議院議長の公邸イ 内閣総理大臣官邸・内閣総理大臣・内閣官房長官の公邸ウ 危機管理行政機関
危機管理に関する機能を担う国の行政機関
エ 最高裁判所の庁舎
東京都千代田区隼町
オ 皇居・御所
東京都港区元赤坂2丁目
カ 政党事務所キ 外国公館ク 原子力事業所の施設
※ドローン規制法2条
い 飛行禁止エリアの指定
『重要施設』からおおむね300メートルの範囲内
※ドローン規制法3〜5条
う 飛行禁止ルール
ア 原則=禁止
飛行禁止エリアの上空
→小型無人機を飛行させてはならない
イ 例外
都道府県公安委員会に『通報』する
※ドローン規制法7条
6 ドローン規制法|違反に対する措置・罰則
ドローン規制法に違反した場合の罰則をまとめます。
<ドローン規制法|違反に対する措置・罰則>
あ 警察官の措置
ア 退去命令イ 飛行妨害・破損 ※ドローン規制法8条
い 違反に対する罰則
ア 飛行禁止エリアでの飛行イ 警察官の命令違反
→法定刑=懲役1年以下or罰金50万円以下
※ドローン規制法9条
7 ドローン×法規制|第2弾=平成27年改正航空法
ドローンに関する法規制は『ドローン規制法』の制定だけではありません。
既存の『航空法』の改正も既に行われています。
第2弾の法整備でしたが改正法の成立・施行は先になりました。
これについては別に説明しています。
詳しくはこちら|平成27年改正航空法|基本|飛行禁止空域・飛行方法|許可・承認制度