【イベント民泊|許可不要|補足説明=平成27年9月事務連絡】

1 イベント開催時×民泊|許可不要の解釈|厚労省事務連絡
2 9月事務連絡|イベント関連の説明
3 9月事務連絡|低頻度・短期間関連の説明
4 9月事務連絡|宿泊施設キャパ不足関連の説明
5 対象エリア|実例|百戦錬磨・とまりーな
6 9月事務連絡|『要請』関連の説明
7 9月事務連絡|衛生水準確保関連の説明

1 イベント開催時×民泊|許可不要の解釈|厚労省事務連絡

イベント開催時の民泊はニーズが高いです。
厚労省の『事務連絡』で『旅館業許可不要』の扱いが示されています。
平成27年7月1日に出されたものです(7月事務連絡)。
これに続く事務連絡で疑問への回答=補足的な説明,が示されました。
平成27年9月1日に出されました(9月事務連絡)。
これらの事務連絡や基本的解釈論については別記事にまとめてあります。
詳しくはこちら|イベント民泊・許可不要・基本|平成27年7・9月事務連絡
本記事では『9月事務連絡』の内容をまとめます。

2 9月事務連絡|イベント関連の説明

<イベント×自治体以外が主催者>

イベントを地方自治体が主催していることは必須ではない
協賛・後援を行うものも含まれる
※9月事務連絡(上記)

<イベント×公共性>

あ イベント×公共性

イベントの内容は『公共性が高い』ことが必須ではない

い 『公共性』の対象|参考

『公共性』の本質・根拠=地域振興に資する
宿泊者に『住宅の提供を要請すること』
※9月事務連絡(上記)

3 9月事務連絡|低頻度・短期間関連の説明

<短期間×4日を超える>

あ 滞在日数の位置付け

事務連絡における『2〜3日』は限定する趣旨ではない
滞在日数が4日を超えるケースでも認められる

い 滞在日数に代わる条件

次の事情があれば『許可不要の扱い』は可能である
・宿泊者が交代しない=同一人が継続して宿泊する

う 理由

『宿泊者が入れ替わる』ことが規制の必要性につながっている
※9月事務連絡(上記)

<低頻度×年1回・毎年繰り返し>

あ イベントの頻度

『単年度』のイベントに限定されない
『年1回・複数年にわたって繰り返される』イベントも含まれる

い 『許可不要』の範囲

毎年の宿泊者受け入れがイベント開催時に限られる
※9月事務連絡(上記)

4 9月事務連絡|宿泊施設キャパ不足関連の説明

<宿泊施設キャパ不足×調査・判断のアウトソース>

あ 調査・判断のアウトソース

宿泊施設不足の確認・判断を市町村から業者に委託すること
→可能である

い 最終判断

最終判断は自治体が行うことが前提である
最終判断=『要請』するという決定
※9月事務連絡(上記)

<宿泊施設キャパ不足×具体的調査>

あ 具体的調査の必要性

具体的な事実確認のための調査は必須ではない

い 把握・確認の具体例

宿泊施設の供給量・イベント来場者見込み数を把握する
この情報から宿泊施設の不足の見込を判断すれば良い
この判断に,ある程度の客観的・合理的な説明ができれば良い
※9月事務連絡(上記)

<宿泊施設キャパ不足×対象エリア>

既存の宿泊施設供給量が判断の前提となる
イベント開催地の自治体の区域内だけが対象となるわけではない
イベント開催会場から,比較的移動が容易なエリアが対象となる
各地域の地理的状況や交通事情などを踏まえて判断する
※9月事務連絡(上記)

宿泊施設の『不足』の状況については,以上のように説明されています。
実際には既存のホテル・旅館の『料金が異常に高くなる』という現象があります。
どのような段階が『不足』に該当するのかについては明確な基準はありません。
そもそも『宿泊施設の不足』が『営業許可不要』につながる理由が不明確と言えます。

5 対象エリア|実例|百戦錬磨・とまりーな

実際に運営しているサービスが参考となるので紹介します。
『対象エリア・範囲』についての説明です。

<対象エリア|実例|百戦錬磨・とまりーな>

あ 空間軸

イベント開催地からの距離・時間が次のいずれかに該当する
ア 半径50km以内イ 公共交通機関で1時間以内

い 時間軸

イベント開催日(期間)の前日泊〜当日夜の宿泊
※『2015年8月月刊レジャー産業資料』綜合ユニコムp8

6 9月事務連絡|『要請』関連の説明

<『要請』×旅館業許可との関係>

あ 『要請』の判断・決定の主体

市町村である
旅館業営業許可を行う機関ではない場合でも同様である

い 都道府県との連携推奨

市町村は,都道府県の関係部署との連携を図ることが望ましい
例;必要な確認などを行う
※9月事務連絡(上記)

<『要請』×具体的方式>

あ 自治体からの『要請』行為・方式

明確に確認できる形で行われていれば良い
形式は問わない

い 『要請』|具体例

ア ホームページ・広報誌で呼びかけるイ 個別的に文書で要請を行う ※9月事務連絡(上記)

<『要請』以外の方式|『等』の解釈>

あ 『要請』以外の可能性

7月事務連絡では『要請等』と記載している
『要請』以外の呼びかけも許容されている

い 『要請』以外の方式=『等』の内容|具体例

ア 開催地の自治体と民間企業が実行委員会を組織して公募するイ 自治体から委託を受けた民間企業が公募を行う ※9月事務連絡(上記)

7 9月事務連絡|衛生水準確保関連の説明

<衛生水準確保=旅館業法の規制に代わる措置>

あ 問題点

許可不要の施設→旅館業法が一切適用されない
許可基準・行為規制が適用されない
例;衛生水準の確保=許可基準・行為規制の1項目

い 衛生水準確保の必要性

一定の衛生水準が確保されることが望ましい

う 衛生水準確保|方法例

ア 市町村が自宅提供者・宿泊者を適切に把握しているイ 市町村が自宅提供者に衛生管理上の注意事項などを周知する 例;自宅提供者に対する事前の研修を実施する
※9月事務連絡(上記)

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