【まあじゃん＝風営法７号営業の特殊種目｜趣旨・特殊性】

１　７号営業×まあじゃん屋

風俗営業のうち『７号営業』には『まあじゃん屋』が含まれています。
（別記事『風営法の規制｜賞品系遊技』；リンクは末尾に表示）
この規定の仕方自体が形式的に整合しないと言えます。

営業者が顧客に賞品を提供する遊技

営業者が顧客に賞品を提供することは想定されていない
例外；役満和了時のお祝いとしての粗品提供

７号営業にカテゴライズされることは整合していない

この『形式的な不整合』の理由は実質面にあるのです。
次に説明します。

『まあじゃん屋』が７号営業の１つとされている趣旨をまとめます。

深夜営業として風営法違反としての検挙例が多い
そこでの賭博行為を検挙した事例もある
この事情から風俗営業として規制対象に残すべきである
※平成１７年１０月２７日参内閣２竹花政府参考人

まあじゃん屋営業のように，営業者は単に場所代を客から徴するだけであるが，客に場所と設備を提供して，客同士に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる形態の営業も取り込まれている
※飛田清弘ほか『条解風俗営業等取締法』立花書房ｐ８３
↑著者＝元検事３名

まあじゃん自体が射幸心をそそるおそれのある遊技である
営業所において賭博が敢行されやすい
かつ，現実にもその検挙件数が相当数ある
そこで風俗営業許可の対象とされている
※陰山信『注解風営法１』東京法令出版ｐ１４０
↑著者＝元警察庁勤務・著作当時警察大学校教授

要するに『麻雀をやるときは何かを賭けることが多い』ということです。
このような社会的状況が前提となっているのです。

遊技・種目としての表記について注意があります。

法令上は『まあじゃん（屋）』と表記されている
一般的には『麻雀』が用いられることが多い
いずれも他の遊技・事項との誤解・誤認を生じない
そこで，本記事ではいずれの表記をも併用する