【カジノ×IR(統合リゾート)|法整備|オリンピックとのシンクロ】
1 カジノ解禁×IR|プラス効果
2 カジノ×IR|マイナス効果
3 カジノ×IR|マイナス効果への反論
4 規制改革・民間開放推進会議|公表見解
5 賭博罪×適用除外|立法論|法務省見解
1 カジノ解禁×IR|プラス効果
2020年のオリンピック開催@日本,に向けてカジノの活用が検討されています。
統合リゾートの中のコンテンツの1つとしてカジノを位置付けるというものです。
法律的に『カジノを解禁』=賭博罪の適用除外とすることが必要となります。
プラス・マイナス(メリット・デメリット)に分類・整理します。
<カジノ×IR|プラス効果>
あ 税収・観光促進
特にオリンピックでの外国人観光客増加のブースターとなる
『肩出し姐さんの丁半博打』などはブレイクする期待大
い 地方の経済活性化
地方限定で解禁にする,という方式を採用した場合
直接的都心経済のダメージなしに地方の経済活性化が実現できる
2 カジノ×IR|マイナス効果
次に,マイナス効果をまとめます。
<カジノ×IR|マイナス効果>
あ 『賭博』としての従来型問題
ア 健全な経済活動・勤労への意欲を失わせる
※最高裁昭和25年11月22日;賭博罪の保護法益として
イ 自己抑制が効かない者が散財→一家離散
要するに『低所得者層がハマる』という問題
う 眠った子を覚ます問題|グレーゾーン維持を望む事業ドメイン
『賭博罪』に関する法整理を進める
→『3店方式』というグレーゾーンが問題視される
→仮に『合法化』すると新規参入が活発化
→既存業者の利益減少
みずほ中央格言;『グレーゾーンはベンチャーの聖域|大手バリアー』
詳しくはこちら|グレーゾーンはベンチャーの聖域|濃いグレー・薄いグレー|大企業バリアー
え 『急激な需給変化』問題
内容は後述する
3 カジノ×IR|マイナス効果への反論
マイナス効果には反論もあります。
<カジノ×IR|マイナス効果への反論>
『賭博』問題は現在も存在する|相対性理論
現在でも公営ギャンブルや3店方式によるパチンコ・パチスロが普及している
→カジノ解禁で新たな問題が生じることはない=相対性理論
4 規制改革・民間開放推進会議|公表見解
カジノを活用するためには『賭博罪の適用除外』が必須です(前述)。
具体的な方法としては『特区法』を使うことがすぐに思いつきます。
しかし,この方法については法務省は否定的です。
まずは見解を検討・公表している組織について紹介します。
<規制改革・民間開放推進会議|公表見解>
あ 検討組織
規制改革・民間開放推進会議
内閣府に設置されている
い 見解・公表
『全国規模の規制改革・民間開放要望』に対する各省庁からの再回答について
平成18年8月14日
外部サイト|内閣府|全国規制改革及び民間開放要望書(2006あじさい)
この公表された中に賭博罪の適用除外に関する見解があります。
次に説明します。
5 賭博罪×適用除外|立法論|法務省見解
上記の公表情報の中の『賭博罪適用除外』に関する見解を紹介します。
<賭博罪×適用除外|立法論|法務省見解>
あ 所管官庁等
警察庁・法務省
い 措置の概要(対応策)|引用
刑法第185条及び第186条は,社会の風俗を害する行為として規定されているところ,刑罰法規の基本法である刑法を改正して,カジノのみを刑法第185条及び第186条の構成要件から外すことはできない。カジノの特別立法については,いずれかの省庁において,カジノを法制化する法律を立案することとなれば,その内容について,法務省が個別に,当該省庁との協議に応じる用意はある。
カジノ実現の法的ハードルは『特区法』だけではクリアできないと思われます。