【軽井沢町|民泊施設等/貸別荘の取扱基準|旅館業許可との関係】

1 軽井沢町|民泊施設等/貸別荘の取扱基準|ソース
2 軽井沢町|民泊施設取扱基準|ノーマル民泊
3 軽井沢町|民泊施設取扱基準の説明
4 民泊サービス実施×事前協議
5 民泊サービス|事前協議×旅館業許可審査
6 長野県・佐久保健所|旅館業許可審査・見解
7 軽井沢町|貸別荘の取扱基準
8 軽井沢町|事前協議制度・他のルール

1 軽井沢町|民泊施設等/貸別荘の取扱基準|ソース

軽井沢町では民泊を排除する『基準』が作られました。
民泊と貸別荘が制限されています。

<軽井沢町|民泊施設等/貸別荘の取扱基準|ソース>

あ 名称・日付

ア 民泊施設等の取扱基準 本記事では『民泊基準取扱基準』と呼ぶ
イ 貸別荘の取扱基準ウ 公表日=平成28年3月29日

い 民泊基準取扱基準|ソース

外部サイト|軽井沢町|民泊施設等の取扱基準

う 民泊施設取扱基準|説明・ウェブサイト

外部サイト|軽井沢町|民泊施設は認めません

なお,これらは『条例』ではありません。
誤解している方も多いので,注意が必要です。
次にこの『基準』の内容を説明します。

2 軽井沢町|民泊施設取扱基準|ノーマル民泊

一般的な民泊が『基準』では排除されています。

<軽井沢町|民泊施設取扱基準|ノーマル民泊>

あ 民泊排除規定

民泊施設は,町内全域において認めない
貸別荘を除く

い 『民泊施設』定義

旅館業法施行令改正により延床面積の規定が緩和されたことにより生じる簡易宿所をいう
改正=平成28年4月1日施行
※軽井沢町・民泊施設等の取扱基準『1』項

この『基準』は法的効力があるのか,という理論的な問題があります。
次に説明します。

3 軽井沢町|民泊施設取扱基準の説明

ストレートに基準を作った町役場の説明をまとめます。

<軽井沢町|民泊施設取扱基準の説明>

あ 民泊排除条例×法的位置付け

民泊排除基準は法的な位置付けはない
任意のお願いをする事項である
自然保護対策要綱(※1)と同様である

い 地元の宿泊事業者との連携

特定の宿泊事業者との協議はしていない
※平成28年5月軽井沢町生活環境課環境係ヒアリング

4 民泊サービス実施×事前協議

実際に民泊サービスを行う場合は事前協議をすることになります。
事前協議をしないと,一定のペナルティがあります。

<民泊サービス実施×事前協議>

あ 民泊実施×事前協議

民泊サービスを開始する場合
→建物新築or用途変更に該当する
→事前協議(※1)の必要がある
※自然保護土地利用条例7条

い 事前協議スルーへの対応

事前協議を行わないで民泊サービスを開始した場合
→行政指導・勧告・公表の対象となる
※自然保護土地利用条例15条,16条
※平成28年5月軽井沢町生活環境課環境係ヒアリング

軽井沢町の事前協議制度については別に説明しています。
詳しくはこちら|軽井沢町|各種ルール|事前協議制度|条例・要綱

5 民泊サービス|事前協議×旅館業許可審査

事前協議制度と旅館業許可の関係を整理します。

<民泊サービス|事前協議×旅館業許可審査>

あ 管轄の違い

事前協議は軽井沢町の制度である
旅館業許可審査の所管は長野県佐久保健所である
外部サイト|厚生労働省|保健所・管轄

い 事前協議×旅館業許可|理論

『事前協議』は旅館業許可の要件ではない

う 事前協議×旅館業許可審査|実務

保健所から軽井沢町に『協議済み』の確認がなされることもある
旅館業許可申請において『協議終了確認書』を添付する例もある
※自然保護土地利用条例10条

6 長野県・佐久保健所|旅館業許可審査・見解

旅館業の許可を審査する佐久保健所の見解をまとめます。

<長野県・佐久保健所|旅館業許可審査・見解>

保健所は軽井沢町の条例などをすべて把握しているわけではない
『民泊施設などの取扱い基準』に関しても詳しくは分からない
この基準の法的意味も分からない
仮に軽井沢町の方針に合わなくても許可自体は認める
実際の申請時には事前に軽井沢町で相談することを勧めている
※平成28年5月佐久保健所食品生活衛生課ヒアリング

7 軽井沢町|貸別荘の取扱基準

民泊施設取扱基準とセットで『貸別荘』の基準も公表されています。

<軽井沢町|貸別荘の取扱基準>

あ 『貸別荘』定義

生業として,不特定の者に1か月以上の契約期間で賃貸する戸建ての住宅

い ゾーニング

次のエリアでは貸別荘はできない
ア 第1種低層住居専用地域イ 自然保護協定などの締結地

う 用途変更×事前協議

次を行う場合
→自然保護土地利用条例による事前協議を行う
ア 貸別荘の建設イ 既存建物から貸別荘への用途変更

え 近隣説明実施

貸別荘を行う場合
→近隣説明を実施する
対象者=行為地の敷地境界線から50メートル以内

お 利用規約作成

利用規約を作成する
善良風俗維持要項を尊重した内容とする
利用者に対して静穏維持・善良風俗維持を徹底させる
転貸は不可とする

か 公序良俗

関係法令を遵守する
公序良俗を損なわない

き 常駐管理者

管理運営責任者を定める
町内に常駐する

く 苦情対応

苦情が発生した場合
→管理運営責任者は速やかに善処する

け 適用除外

当基準適用時に既に実施されているサービス
→基準の規定は適用しない
→同程度の改築は可能とする
※軽井沢町・貸別荘の取扱基準

滞在期間が1か月以上のものが対象とされています。
一般的に『旅館業』に該当しないものが前提となっているのです。

8 軽井沢町|事前協議制度・他のルール

軽井沢町には土地・建物の使用についてのローカルルールが多くあります。
事前協議制度(上記※1)もその1つです。
このような条例・規則・要綱などは別に説明しています。
詳しくはこちら|軽井沢町|各種ルール|事前協議制度|条例・要綱

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINE
【特区民泊|立入権限|法令との抵触・条例の有効性問題】
【軽井沢町|各種ルール|事前協議制度|条例・要綱】

関連記事

無料相談予約 受付中

0120-96-1040

受付時間 平日9:00 - 20:00