【無許可業者強化現象|行政調査権限対象外×刑事的検挙ハードル】
1 許可業者/無許可業者×法規制|逆転現象|プロローグ
2 許可業者/無許可業者×行政調査・罰則適用|比較
3 無許可業者の刑事罰と捜査ハードル(概要)
4 無許可業者強化現象|ポイント
5 参考|非公認強化現象|センテンススプリング無双
1 許可業者/無許可業者×法規制|逆転現象|プロローグ
サービスの種類によって法律で販売の規制があります。
『業法』と呼ばれる法律です。
典型例は参入規制としての許認可・登録・資格制度です。
なお,便宜的に本記事では用語として『許可』に統一します。
許可制度がある場合,無許可の営業は違法となります。
取り締まりの対象となります。
一方,許可を受けた業者,つまり『許可業者』は行政の監督を受けます。
これに関して『違法業者/適法業者』の逆転現象が生じます。
『許可業者の方が無許可業者よりも不利になる』というような状況です。
本記事ではこのような逆転現象について説明します。
2 許可業者/無許可業者×行政調査・罰則適用|比較
『許可業者』と『無許可業者』は法的扱いに違いがあります。
まずは法律上の違いを整理します。
<許可業者/無許可業者×行政調査・罰則適用|比較>
項目 | 許可業者 | 無許可業者 |
行政調査 | 対象となる | 対象とならない |
行政処分 | 対象となる | 対象とならない |
無許可→刑事罰 | 該当しない | 該当する(後記※1) |
サービスの傾向 | 遵法方向 | 無法方向 |
行政調査・行政処分は『許可業者』が対象なのです。
『無許可業者』は対象ではないのです。
その代わり『無許可業者』は刑事罰の対象となります。
3 無許可業者の刑事罰と捜査ハードル(概要)
刑事罰・刑事責任は『犯罪』ということです。
一般的に,行政処分よりも刑事罰の方が重いと言えます。
しかし『刑事責任』の具体化には大きなハードルがあります。
このハードルについてまとめます。
<無許可業者の刑事罰と捜査ハードル(概要・※1)>
あ 刑事罰→犯罪捜査
無許可業者には許可業者を対象とした行政刑罰は適用されない
無許可営業は無許可営業の刑事罰の対象となる
詳しくはこちら|行政刑罰(事業主処罰規定)の『事業主』の判断基準
→一般的な『犯罪捜査』の対象である
い 犯罪捜査|特徴
事案の把握・法的判断は『高い精度』が求められる
行政調査よりも多くの制限がある
例;令状主義
詳しくはこちら|シェアリング|ゲリラマーケット|調査・検挙ハードル|優先順序・実態
4 無許可業者強化現象|ポイント
以上のように『無許可業者』の方が普及につながる現象があります。
この『無許可強化現象』のメカニズムのポイントを整理します。
<無許可業者強化現象|ポイント>
あ 無許可業者強化現象
無許可のサービス
→許可業者よりも『拘束』を受けにくい
→運営コストが低い+提供サービスの幅が広い
→普及が助長される
い ヤミvs遵法2極化現象
許可/無許可サービスの差が拡がる
=遵法精神・秩序が2極化する
5 参考|非公認強化現象|センテンススプリング無双
法規制以外でも無許可業者強化現象と同様のメカニズムが発現します。
参考として,文春無双という現象を紹介します。
<参考|非公認強化現象|センテンススプリング無双>
あ 発行部数ランキング|ベスト8
週刊文春 | 文藝春秋 |
週刊新潮 | 新潮社 |
週刊現代 | 講談社 |
週刊ポスト | 小学館 |
週刊大衆 | 双葉社 |
週刊実話 | 日本ジャーナル出版 |
週刊プレイボーイ | 集英社 |
週刊アサヒ芸能 | 徳間書店 |
※部数算定期間;2014年10月1日〜平成27年9月30日
外部サイト|日本雑誌協会|JMPAマガジンデータ|男性・総合
い ベスト8出版社×日本記者クラブ
ベスト8の雑誌はすべて出版社系週刊誌で占められている
→すべて日本記者クラブには加盟していない
う 記者クラブ排除→非公認強化現象|引用
『正確に言えば、加盟したくても、朝日新聞に代表される既存マスメディアから加入を拒否されているのです。』
『従って、週刊文春に代表される出版系週刊誌は、権力に迎合することなく政治家のスキャンダルをすっぱ抜くことに、なんの躊躇もなく、実践していくことができます。』
※木走正水氏『文春無双!週刊文春がスクープ連発する3つの理由』
外部サイト|iRONNA|文春無双!週刊文春がスクープ連発する3つの理由
なお,週刊誌は一般的に新鮮な情報を非常に重視します。
そこで,誤報・ガセによる法的リスクをテイクする傾向があります。
詳しくはこちら|撮影・誹謗中傷投稿×慰謝料相場|名誉毀損・プライバシー権侵害