【民泊×消防法|戸建て|規模による扱い|一般住宅/用途混在/宿泊施設】
1 消防法×民泊|戸建て・小規模
2 消防法×民泊|戸建て・中規模
3 用途混在・防火対象物|扱い・内容
4 消防法×民泊|戸建て・大規模
5 宿泊施設|扱い・内容
6 誘導灯|緩和措置
1 消防法×民泊|戸建て・小規模
消防法での民泊の扱いは,法令で明確に決まっていません。
これについて消防庁の資料で見解が出されています。
詳しくはこちら|宿泊サービス×消防法|基本|防炎性能・簡易宿所の扱い・民泊関連資料
本記事では,この資料のうち『戸建て』に関する内容を説明します。
まずは小規模なものについてまとめます。
<消防法×民泊|戸建て・小規模>
あ 要件
次の2つの両方に該当する
ア 民泊部分が建物全体の半分未満イ 民泊部分が50平方メートル以下
い 扱い
建物全体を『一般住宅』として扱う
→消防用設備などの設置は不要
※民泊消防用設備資料p1『図1』
2 消防法×民泊|戸建て・中規模
戸建ての中規模な宿泊サービスについての扱いをまとめます。
<消防法×民泊|戸建て・中規模>
あ 要件
民泊部分の割合・面積が次のいずれかに該当する
ア 建物全体の半分未満かつ50平方メートル超過イ 建物の半分
い 扱い
『用途が混在する防火対象物』として扱う
→消防用設備設置などが必要となる(※1)
※民泊消防用設備資料p1『図2』
3 用途混在・防火対象物|扱い・内容
『用途混在』という扱いの具体的内容を整理します。
<用途混在・防火対象物|扱い・内容(上記※1)>
あ 消火器(※2)
建物の延べ面積 | 消火器の要否 |
150平方メートル未満 | 不要 |
150平方メートル以上 | 必要 |
い 自動火災報知設備
建物の延べ面積 | 自動火災報知設備の要否 |
300平方メートル未満 | 民泊部分のみに設置する |
300平方メートル以上 | 建物全体に設置する |
う 誘導灯
建物全体が対象となる
※民泊消防用設備資料p1『図2』
4 消防法×民泊|戸建て・大規模
戸建ての大規模な宿泊サービスについての扱いをまとめます。
<消防法×民泊|戸建て・大規模>
あ 要件
民泊部分が建物全体の半分よりも大きい
い 扱い
建物全体を『宿泊施設』として扱う(※3)
※民泊消防用設備資料p1『図3』
5 宿泊施設|扱い・内容
消防法における宿泊施設の扱いの内容をまとめます。
<宿泊施設|扱い・内容(上記※3)>
あ 消火器
用途混在(上記※2)と同様
い 自動火災報知設備
建物全体に設置する
う 誘導灯
建物全体が対象となる
※民泊消防用設備資料p1『図3』
6 誘導灯|緩和措置
宿泊施設については誘導灯の設置義務があります。
具体的な状況によっては緩和措置が適用されます。
緩和措置の内容については別に説明しています。
詳しくはこちら|民泊×消防法|共同住宅|火災報知機・誘導灯|現実的ハードル