【近代的温泉旅館コンテンツ×文明開化・発展|インフルエンサー=文豪】
1 旅館コンテンツ|近代化
2 明治・大正|温泉旅館コンテンツ|普及
3 温泉旅館×文学|ベストセラーあれこれ
4 温泉旅館×レガシーサービス形態
5 温泉旅館×わいせつ系違法行為リスク
6 栄枯盛衰|需要減少→再生×多様化チャンス
1 旅館コンテンツ|近代化
宿泊サービスは日本の近代で大きく変化・発展しました。
本記事では近代・日本の宿泊・旅館のマーケットを概観します。
まず,文明開化による変化からまとめます。
江戸から明治へ,という重大な社会の変化のことです。
<旅館コンテンツ|近代化>
あ 文明開化×多様化
1868年〜
欧米から様式の宿泊施設=ホテルが導入された
い 近代|宿泊コンテンツ・変化
明治〜昭和26年頃
次のような需要の変化が生じた
『街道筋の旅籠』
→『湯治場の温泉旅館』
→保養地になった
※安達清治『観光関係法律解説』創成社p100〜
2 明治・大正|温泉旅館コンテンツ|普及
明治・大正時代に懐かしいコンテンツが全盛期を迎えます。
<明治・大正|温泉旅館コンテンツ|普及>
あ 交通発達
交通が急速に進んだ
→温泉旅館利用が一般化・普及した
い インフルエンサー活躍
多くの文化人が温泉旅館を利用するようになった
温泉場を舞台にした文学作品が大量にリリースされた(後記※1)
う 需要極大状況
明治・大正時代において
温泉は最大の保養施設であった
レジャー地でもあった
※安達清治『観光関係法律解説』創成社p100〜
え 参考|法整備=旅館業法
旅館業法制定=昭和23年7月
明治・大正時代は,まだ法整備がない時代であった
普及にはインフルエンサーが活躍しています。
この時代から逆に,現在のコンテンツの多様性を実感できます。
この時代はインターネッツもなく『カミの書籍』の影響力が莫大でした。
現在であれば『ステマ』・景品表示法違反の疑惑が生じたかもしれません。
詳しくはこちら|ステマ|口コミ・有名人方式|法的責任・レピュテーションリスク
3 温泉旅館×文学|ベストセラーあれこれ
温泉旅館が舞台となった文学作品はいろいろあります。
<温泉旅館×文学|ベストセラーあれこれ(※1)>
あ 尾崎紅葉|金色夜叉
舞台=静岡県熱海温泉の海岸
い 川端康成|雪国
舞台=新潟県越後湯沢温泉
う 竹久夢二
各地の温泉で作品をつくった
え 夏目漱石|ぼっちゃん
舞台=四国道後温泉
お 与謝野寛|各種和歌
舞台=城崎温泉の外湯
か 野口雨情|各種俳句
舞台=大分県湯平温泉
※安達清治『観光関係法律解説』創成社p100〜
4 温泉旅館×レガシーサービス形態
温泉旅館のコンテンツは一定の多様化を遂げます。
『宿泊そのもの』に付随するコンテンツを併設するようになったのです。
昭和に入ってからも多様化は拡がります。
<温泉旅館×レガシーサービス形態>
あ 典型例
観光地の大型店
付随的なサービスが発展した
い 付随的サービス|例
カラオケ
バー
スナック
ナイトクラブ
キャバレー
※安達清治『観光関係法律解説』創成社p100〜
5 温泉旅館×わいせつ系違法行為リスク
コンテンツが多様化しました(前述)。
そこで『宿泊そのもの』以外のケアが必要になりました。
ここで昭和23年に旅館業法が制定されます。
現行法の中にもその痕跡が残っています。
<温泉旅館×わいせつ系違法行為リスク>
あ 基本
温泉旅館でわいせつ系違法行為が生じやすくなった
い わいせつ系違法行為リスク|典型例
ストリップショー・ヌードショー
わいせつ物の文章・図画の流布
淫行の勧誘
風俗営業法の禁止行為
例;客引き・営業時刻
う わいせつ×名残
旅館業の営業許可取消・営業停止事由
→この中に現在でもわいせつ系犯罪が残っている
ア 公然わいせつ罪イ わいせつ物頒布罪ウ 淫行勧誘罪エ 売春防止法違反オ 児童ポルノ法違反カ 風営法違反
※旅館業法8条
詳しくはこちら|旅館業法|行政処分|調査権限・適合措置命令・営業停止・許可取消
6 栄枯盛衰|需要減少→再生×多様化チャンス
産業構造の変化・需要の変化は絶えず生じています。
温泉旅館コンテンツも例外ではありません。
利益が大きいということは『倒産リスク』もあるのです。
しかしこれは悪いことではありません。
『新たな需要』があるということです。
つまり『新たなサービスのニーズ』が見いだせるということです。
詳しくはこちら|レガシー温泉旅館×経営悪化→復活・高度化|再生ファンド|星野リゾート