【仲介手数料×上限張り付き現象|実質カルテル・ソフト詐欺状態・悪習打破】

1 仲介手数料|上限規制|趣旨
2 仲介手数料×上限張り付き現象=実質カルテル
3 仲介手数料×上限張り付き現象|ソフト詐欺状態
4 仲介手数料×上限張り付き現象→悪習打破

1 仲介手数料|上限規制|趣旨

不動産仲介手数料の『金額設定』についてまとめます。

<仲介手数料|上限規制|趣旨>

あ 仲介手数料×上限規制

不動産仲介手数料は法律上『上限』が規定されている
詳しくはこちら|不動産売買・仲介手数料|上限|媒介・代理|追加できる/できない費用

い 上限規制の趣旨

当然に最高限度額を請求することができるとする趣旨ではない
※岡本正治ほか『全訂版詳解不動産仲介契約』大成出版社p78

2 仲介手数料×上限張り付き現象=実質カルテル

実際には『上限』のはずが『標準』になっていました。

<仲介手数料×上限張り付き現象=実質カルテル>

あ 業界の実情

業界全体で『上限』を設定するケースが非常に多い
最高限度額の報酬を当然の如く請求できるかのようである
※岡本正治ほか『全訂版詳解不動産仲介契約』大成出版社p78

い 実質カルテル

『暗黙の価格協定=カルテル』と言える状態である
ただし明確に『協議して合意・決定』したわけではない
→『違法』・『取り締まりの対象』となるわけではない
詳しくはこちら|不当廉価販売×価格協定|自由競争を逸脱する極端な値下げだけが禁止される

3 仲介手数料×上限張り付き現象|ソフト詐欺状態

一般ユーザーには軽い詐欺の状態になっています。
このような鋭い指摘を紹介します。

<仲介手数料×上限張り付き現象|ソフト詐欺状態>

あ 中古住宅流通・ユーザー

中古住宅の売買仲介では一般の消費者が当事者である
→不動産取引に不慣れである

い 『上限』と『標準』の誤解発生

特に誤解を生じやすい

う 誤解内容
真実 『上限金額』である=下げることが可能である
誤解 『標準金額』である=下げることが禁止されている

※岡本正治ほか『全訂版詳解不動産仲介契約』大成出版社p78

4 仲介手数料×上限張り付き現象→悪習打破

このような悪い慣習は終わりに向かうと思います。

<仲介手数料×上限張り付き現象→悪習打破>

最近ではようやくマーケットメカニズムが機能し始めてきた
『上限張り付き』ではない料金設定も登場している
大手の『ソニー不動産』が『慣行打破』を始めたので話題となっている
詳しくはこちら|不動産の仲介の免許制度とイノベーション|内見→外注|重要事項説明オンライン化

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