【最終報告書|ホテル・旅館に対する規制の見直し】

1 ホテル・旅館に対する規制の見直し|全体
2 旅館業法改正|基本方針
3 旅館業法改正|緩和|宿泊拒否制限
4 旅館業法改正|違法排除

1 ホテル・旅館に対する規制の見直し|全体

民泊に関する検討会の最終報告書が出されました。
詳しくはこちら|平成28年6月|民泊・検討会・最終報告書|全体
メインは民泊に関する新たな制度です。
一方で従来の規制の見直しについても提言があります。
まずは従来の規制見直しの提言の全体的事項をまとめます。

<ホテル・旅館に対する規制の見直し|全体>

あ 既存ホテル・旅館に対する規制の見直し

既存のホテル・旅館に対する規制について
→見直しを早急に検討すべきである
民泊に対する規制の内容・程度との均衡も踏まえる

い 旅館業法の改正

旅館業法の改正について検討すべきである(後記※1

う 旅館業法以外の法規制見直し

旅館業法以外の既存のホテル・旅館に対する規制について
→早急に見直しを検討する
民泊に対する規制の内容・程度との均衡も踏まえる
※民泊・検討会・最終報告書『Ⅳ』p8

旅館業法改正に関する提言は以下,分けて説明します。

2 旅館業法改正|基本方針

旅館業法の改正について提言されています。
その中で基本的な方針をまとめます。

<旅館業法改正|基本方針(※1)

あ 背景・基本方針

旅館とホテルを区別することの合理性が薄れてきている
→旅館業法の改正について検討すべきである

い 基本的改正事項|例

ア 旅館業法に基づく営業許可を1本化するイ 許可基準のあり方について検討する ※民泊・検討会・最終報告書『Ⅳ』p8

3 旅館業法改正|緩和|宿泊拒否制限

宿泊拒否制限については以前より問題視されていました。
詳しくはこちら|旅館業法|行為規制|施設利用基準・宿泊者名簿・利用拒否NG
最終報告書でもこれについて指摘されています。

<旅館業法改正|緩和|宿泊拒否制限(※1)

現行法では宿泊拒否事由が制限されている
→今日的意義が薄れている
→合理的なものとなるよう見直す方向で検討する
不当な差別的取扱いがなされないことに留意する
※民泊・検討会・最終報告書『Ⅳ』p8

4 旅館業法改正|違法排除

最近の民泊の拡がりは『ゲリラマーケット』という状況があります。
要するに『取り締まりが追いつかない』という状態です。
詳しくはこちら|シェアリング|ゲリラマーケット|基本|膨大×ミニマムコンプライアンス

取り締まり・違法排除についても提言があります。

<旅館業法改正|違法排除(※1)

あ 旅館業法改正|罰則

旅館業法違反に対する罰則
例;無許可営業者
→実効性のあるものに見直すべきである
例;罰金額を引き上げる

い 旅館業法改正|無許可バリアー解消

無許可営業者に対する調査権限を整備する
例;報告徴収・立入調査権限

う 旅館業法改正|民事介入方針

旅館業法の許可にあたって
→民事的な違反がないことの担保措置を検討する
民事的違反=賃貸借契約・マンション管理規約違反
※民泊・検討会・最終報告書『Ⅳ』p8

民事的な違反については別に説明しています。
詳しくはこちら|民泊サービス×管理規約・契約条項との抵触|対応・予防の概要

マンション管理規約に関するトラブルは今でも生じています。
ただし『有効性』については単純に判断できません。
詳しくはこちら|標準管理規約×民泊サービス|住居専用規定・貸与規定|大阪地裁判断

今後,有効性に関するトラブルが表面化すると思います。

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