【出資法の『出資金』の定義の解釈論と意味や本質】

1 『出資金』の意味と本質
2 『出資金』の具体例

1 『出資金』の意味と本質

出資法により『出資金』には規制があります。
本記事では『出資金』の意味について説明します。
『出資金』の本質的な性格からの解釈をまとめます。

<『出資金』の意味と本質>

あ 条文の規定

『出資金』の定義規定はない

い 一般的な『出資金』の意味

共同の事業のために拠出される金銭である
その目的となる事業の成功を図るために用いられるもの
※齋藤正和『新出資法〜条文解釈と判例解説〜』青林書院p43

う 出資の本質=元本保証なし

出資は,事業への参加を意味する
→元本の返還・利益配当が,事業の成否にかかっている
→元本保証がないことは,本質的・本来的性格である

2 『出資金』の具体例

『出資金』の典型的な例をまとめます。

<『出資金』の具体例>

あ 民法上の組合の出資金
い 商法上の匿名組合の出資金
う 会社の出資金

次のような会社の構成員としての出資
ア 株式会社の株式イ 合名会社・合資会社・有限会社の社員

『出資金』について説明しましたが,実務ではこのような解釈論は使いません。
というのは,実務では『出資金』の規制が適用されることはほぼないのです。
一般的に『預り金』の規制を適用する,という運用になっています。
詳しくはこちら|出資法の『預り金・出資金』規制の実務的なまとめ・解釈論の目次

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【出資法の『出資金・預り金』の規制の規定内容と基本的解釈】
【『出資金』に関する元本保証・既遂時期・脱法行為の解釈論】

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