【宅建業法違反の刑事責任(刑事罰)の規定】
1 宅建業法違反の刑事責任(総論)
2 MAX3年・300万円
3 MAX2年・300万円
4 MAX1年・100万円
5 MAX6か月・100万円
6 MAX100万円
7 MAX50万円
8 MAX10万円
1 宅建業法違反の刑事責任(総論)
宅建業法違反については,監督処分などの行政責任が課されることがよくあります。
詳しくはこちら|宅建業者に対する監督処分の基本(種類・対象行為)
これとは別に,刑事責任が生じることがあります。
本記事では,宅建業法に規定されている刑事罰について整理します。
以下,重いペナルティから順にまとめます。
2 MAX3年・300万円
<MAX3年・300万円>
あ 法定刑
懲役3年以下or罰金300万円以下
併科あり
い 対象行為
ア 不正手段による免許取得イ 名義貸しで他人に営業させたウ 業務停止処分に違反して営業エ 無免許営業 ※宅建業法79条
3 MAX2年・300万円
<MAX2年・300万円>
あ 法定刑
懲役2年以下or罰金300万円以下
併科あり
い 対象行為
重要な事実の不告知
※宅建業法79条の2
4 MAX1年・100万円
<MAX1年・100万円>
あ 法定刑
懲役1年以下or罰金100万円以下
併科あり
い 対象行為
不当に高額の報酬を要求した
※宅建業法80条
5 MAX6か月・100万円
<MAX6か月・100万円>
あ 法定刑
懲役6か月以下or罰金100万円以下
併科あり
い 対象行為
ア 営業保証金の供託届出前の営業開始イ 誇大広告ウ 不当な履行遅延エ 手付貸与等による契約締結の誘引 ※宅建業法81条
6 MAX100万円
<MAX100万円>
あ 法定刑
罰金100万円以下
い 対象行為
ア 専任の取引士の設置要件を欠くイ 免許申請書の虚偽記載ウ 名義貸しで他人に営業表示や広告をさせたエ 報酬基準額を超える報酬を受領した ※宅建業法82条
7 MAX50万円
<MAX50万円>
あ 法定刑
罰金50万円以下
い 対象行為
ア 帳簿の備付け義務違反・記載不備・虚偽記載イ 従業員名簿の備付け義務違反・記載不備・虚偽記載ウ 変更の届出等義務違反・虚偽届出エ 標識の掲示をしなかったオ 報酬額の掲示をしなかったカ 37条書面の交付を怠ったキ 守秘義務違反ク 大臣や知事の検査拒否 ※宅建業法83条
8 MAX10万円
<MAX10万円>
あ 法定刑
過料10万円以下
い 対象行為
ア 登録消除などによる取引士証の返納義務に違反したイ 事務禁止処分による取引士証の提出義務に違反したウ 重要事項の説明の際の取引士証の提示義務に違反した ※宅建業法86条