【レンタカーの料金の分担と道路運送法違反(白タク)】
1 レンタカー料金の分担と道路運送法違反(概要)
2 道路運送法の有償性の基本的基準(概要)
3 レンタカー料金の分担の具体例と道路運送法
4 レンタカー料金の分担による逮捕事例(概要)
1 レンタカー料金の分担と道路運送法違反(概要)
タクシーとしての許可がなく,乗客を運送すると白タクと呼ばれる違法行為になります。
数人でレンタカーを借りた時に,これと同じ状況が生じることがあります。
本記事では,レンタカーの料金の分担と道路運送法違反との関係について説明します。
2 道路運送法の有償性の基本的基準(概要)
まず,有償の乗客の運送の規制の基本的事項と『有償』の判断基準の概要をまとめます。
<道路運送法の有償性の基本的基準(概要)>
あ 自動車による運送の規制(概要)
自動車での運送サービスを有償で提供することについて
→許可がないと違法となる
詳しくはこちら|自動車での運送サービスと法規制(全体)
い 『有償』の判断基準(概要)
通達によって細かい基準が示されている
『実費』を超える費用の徴収は『有償』に該当する傾向にある
詳しくはこちら|道路運送法|無償/有償・判断基準|国交省解釈・通達
3 レンタカー料金の分担の具体例と道路運送法
レンタカーの料金のシェアも状況によっては『運送の対価の徴収』とみられます。具体例を使って説明します。
<レンタカー料金の分担の具体例と道路運送法>
あ 適法となる具体例
実際に要したレンタカーの料金+ガソリン代について
乗車した人数で割った金額を徴収する
→適法となる傾向である
い 違法となる具体例
ドライバーは運転した手間分を免除する
例;ドライバーの負担はゼロにする
他の乗車した人数で割った金額を徴収する
→違法となる可能性がある
4 レンタカー料金の分担による逮捕事例(概要)
レンタカーの料金を分担したことにより逮捕に至った実例があります。
捜査機関や裁判官の不当な判断が指摘されています。
捜査・取締りの実情の1つとして参考となるケースです。
これについては別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|レンタカー料金の分担による逮捕事例と不当逮捕・捜査の実情