【表示規約による特定用語の使用基準】

1 特定用語の使用基準(総論)
2 特定用語の定義
3 根拠資料『保有』が必要な特定用語
4 根拠事実『表示』が必要な特定用語
5 首都圏不動産公正取引協議会による説明

1 特定用語の使用基準(総論)

公正競争規約は不動産業界の自主規制が規定されています。その中に表示規約があります。
詳しくはこちら|不動産の公正競争規約(表示規制と景品規約)(全体)
表示規約の中に『特定用語の使用基準』という規定があります。文字どおり,一定の用語について,その意味を明確にして『使用する者による違い』を防ぐという趣旨のものです。
要するにセールスに効果的な用語について,『オーバーな使い方』を禁止するというものです。
本記事では特定用語の使用基準の内容について説明します。

2 特定用語の定義

やや曖昧な意味の用語について,一定の意味(定義)が規定されています。

<特定用語の定義>

あ 『新築』

建築後1年未満である
居住の用に供されたことがない

い 『新発売』

新たに造成された宅地or新築の住宅である
一般消費者に対して初めて購入の申込の勧誘を行う

う 『ダイニング・キッチン(DK)』

台所と食堂の機能が1室に併存している部屋である
用途に従って使用するために必要な広さ・形状・機能を有する

え 『リビング・ダイニング・キッチン(LDK)』

居間と台所と食堂の機能が1室に併存する部屋である
用途に従って使用するために必要な広さ・形状・機能を有する

お 『宅地の造成工事の完了』

宅地上に建物を直ちに建築することができる状態に至ったこと
工事の完了に際し法令による工事完了の検査に合格している
検査が不要である場合に限る

か 『建物の建築工事の完了』

建物をその用途に従い直ちに使用することができる状態に至ったこと
※表示規約18条1項

3 根拠資料『保有』が必要な特定用語

一定の用語については,根拠が明確である場合に初めて使用できることになっています。具体的には,根拠となる資料を保有していることを条件にして使用できる用語というものが指定されています。
この内容を整理します。

<根拠資料『保有』が必要な特定用語>

あ 基本事項

『い』の表記をする場合
→合理的な根拠を示す資料を有していることが必要

い 特定用語

ア 『完全』『完ぺき』『絶対』『万全』などイ 『日本一』『日本初』『業界一』『超』『当社だけ』『他に類を見ない』『抜群』などウ 『特選』『厳選』などエ 『完売』など ※表示規約18条2項

4 根拠事実『表示』が必要な特定用語

一定の用語については,根拠も『表示』することが必要とされています。

<根拠事実『表示』が必要な特定用語>

あ 基本事項

『い・う』の表記をする場合
→根拠となる事実を併せて表示することが必要

い 品質系

『最高』『最高級』『極』『特級』など

う 金額系

『買得』『掘出』『土地値』『格安』『投売り』
『破格』『特安』『激安』『バーゲンセール』『安値』など
※表示規約18条2項

5 首都圏不動産公正取引協議会による説明

以上の特定用語の使用基準の運用機関は公正取引協議会です。
詳しくはこちら|不動産の公正競争規約(表示規制と景品規約)(全体)
公正取引協議会の中の1つの機関が,特定用語の使用基準についての説明を示しています。参考になる情報です。
外部サイト|公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会|特定用語の使用基準

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINE
【表示規約による表示基準】
【督促・催告・相当期間に関する問題の整理】

関連記事

無料相談予約 受付中

0120-96-1040

受付時間 平日9:00 - 20:00