STAP細胞と法律事務;共通点=「再現性」が命
今週の私個人の注目ニュースは「STAP細胞」(関連)です。
「簡単に細胞の初期化ができる」ということが画期的だったのですね。
iPS細胞のライバルであり,かつ相互の研究の役に立つという関係を期待しています。
そこで,最近報道されているのが「STAP細胞の初期化,やってみようとしたけどできない」というもの。
サイエンスでは超重要な課題「再現性」です。
再現性がないと意味がない!なんです。
さらに,STAP細胞の研究チームは「Tips」を公表しました。
ベタに訳すと「コツ」です。
この「コツ」が,「職人技の手の動きで他の人は真似できない。熟練には10年間を要する」とかだとダメなんです。
「たまたま成功した時の個別事情が良かったんです。私もその後繰り返しているけど再現できてないんだ」というのもダメです。
桃源郷では行けないんですね。
文学では良くてもサイエンスではダメ!
再現できないと!
↑の状態でも,↓を追加すれば「再現可能」になります。
「このような動きをすれば確実にできる」(Tips)
「このような条件であれば確実にできる」
このようにして「再現できる」にしないとダメなんです。
「秘伝のタレ」はサイエンスではダメなんです。
さて。
「サイエンスの再現性」はここまでにします。
「再現性」ですが,法律事務でも同じように重要なのです。
当事務所ではポリシーにしている部分です。
「法律を科学する」のとこなんです。
理系弁護士のとこです。
<→法律を科学する;「再現性」実現;具体的方法>
法律適用の結果,解決の見通し,は「再現可能な法則」を徹底して使って予測すべきです。
さらに!
実際に「主張」として構築する場合は,「依頼者に最大限有利」という方向性に切り替えます。
予測は中立,攻撃はディレクショナル(方向性を持つ),ということです。
良い意味で「偏っている」ことが必要とされるのです。
<→法律相談;予測は中立,攻撃はディレクショナル>
サイエンスでは「ディレクショナル」はダメですけどね。
STAP細胞に関する論文等に「ディレクショナル」がないことを信じたい!
※今の時点(3月10日22:05)で,山梨大学から細胞を第三者機関に提供するなど,リアルタイムで動きが続いていますが!