【妻は不倫していたがマイホームを取得して離婚できた】
1 事案の分類
2 事案の内容
3 当事務所による解決
4 依頼前後の状況変化
5 解決のポイント
1 事案の分類
離婚請求 | 求めた |
離婚原因 | 当方有責(不倫) |
依頼者の性別 | 女性(30代) |
子供の有無 | なし |
依頼者の職業 | 公務員 |
相手の職業 | 公務員 |
争点(対立した内容) | (財産分与)不動産 |
解決手続 | 調停 |
依頼時期 | 婚姻4年・別居半年以内 |
2 事案の内容
妻が夫以外の男性と交際(不倫)してしまいました。
夫がこれを知り激怒し,別居することになりました。
夫は『慰謝料として400万円を支払うことが大前提である』といっていました。
さらに,『マイホームは売却して,残るローンの残額を2人で分けて返済する』と要求していました。
妻は,妻と子供が今後もマイホームに住み続けたいと思っていました。
そのため,妻はとても困って将来が不安になっていました。
3 当事務所による解決
当事務所は妻からの依頼を受任しました。
当事務所は夫との交渉を開始しました。
交渉開始の約1か月後に,夫は『マイホームを妻が引き取る』ことについてはほぼ承服するようになりました。
しかし,慰謝料400万円の請求は維持したままでした。
そこで,当方は離婚調停を申し立てました。
離婚調停申立後約3か月で,慰謝料を100万円として離婚するという調停が成立しました。
4 依頼前後の状況変化
依頼前 | 慰謝料400万円を支払う・マイホームは維持できない |
依頼後 | 慰謝料100万円を支払う・マイホームを取得して離婚できた |
5 解決のポイント
当事務所の弁護士は調停委員に『マイホームはオーバーローンなので実質的にマイナスの価値である』ということをしっかりと主張しました。
詳しくはこちら|財産分与におけるオーバーローン不動産の扱い(全体で通算か清算対象からの除外)
調停委員は,夫に対して『マイナス分を妻が引き取るので,その分慰謝料は下げないとバランスが取れない』ということを説明してくれたものと思われます。
このように,交渉では相手が譲歩しないケースでも,調停を申し立てると,調停委員が中立の立場で説明・説得をしてくれます。
その結果,交渉段階では頑なだった相手が調停では譲歩に応じるということもあるのです。
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