【相続税の節税の基本|相続財産自体を減らす・評価を下げる】
1 相続税は状況によって大きく違う
2 準備,工夫次第で,合法的に相続税の節税ができる
3 一般的な相続税節税対策の説明
1 相続税は状況によって大きく違う
相続税の算定方法は法定されています。
超累進的な税率となっています。
税額が高額になることがあります。
一方,評価額は高くても『現預金』が少ない,という場合に納税に困るということも生じます。
納税資金調達が1大プロジェクトとなるのも珍しいことではありません。
納税困難な場合のために,税法上,物納,延納という制度が用意されているくらいです。
別項目;相続税;民事的解決との関係,算定方法,小規模宅地,物納
2 準備,工夫次第で,合法的に相続税の節税ができる
相続税は,事前の準備,工夫により条件によっては大きな節税が可能です。
これについて説明します。
まず,納税額の算定上,影響の大きな要素があります。
<相続税算定上の重要な要素(数値)>
あ 相続財産(遺産)の評価額
い 控除額
次に,これらの数値に『税額を下げる方向で』影響を与える要素も入れてまとめます。
<相続税算定上の重要な要素(数値)>
あ 相続財産(遺産)の評価額
ア 相続財産自体を減らす
→生前贈与
イ 評価額を減らす
→相続税評価が低い財産への変換
い 控除額
ア 控除額が大きな類型の財産への変換イ 法定相続人を増やす
3 一般的な相続税節税対策の説明
上記の『重要な要素』を踏まえて,一般的な相続税対策を整理します。
<相続税節税対策の一般的メニュー>
※上記の『重要な要素』のうち対応するものを示しました。
・生前贈与(あ−ア)
・生命保険の活用(い−ア)
・不動産の有効活用(あ−イ)
・非上場株式の評価を工夫する方法(あ−イ)
・養子縁組の利用(い−イ)
・実子を作る(い−イ)
別項目;相続税;節税;相続財産を減らす;金銭,不動産の生前贈与;信託の活用
詳しくはこちら|税務上のみなし相続財産や控除・非課税(生命保険金・死亡退職金・墓地・礼拝施設)
別項目;相続税;節税;相続人を増やす;養子縁組,2割加算,養子人数上限
具体的な状況によっては,単にこれらの方法を取ると『節税面以外のデメリット』を生じます。
例えば,相続発生時に相続人間でトラブルが発生することにつながる,などです。
節税を図った結果,想定した承継方法が実現しない,ということでは本末転倒でしょう。
そのため,相続税対策はしっかりしたシミュレーションを行い,遺言に組み込むことが肝要です。
2021年10月発売 / 収録時間:各巻60分
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